大統領選挙と日本の住宅ローン

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執筆者

一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
宅建業従事者
小日向 邦夫 が執筆しました。

ドナルド・ジョン・トランプ氏が大統領選挙でヒラリー・クリントン氏を破り第45代アメリカ合衆国大統領に就任することが決定しました。

多くの報道では、ヒラリー・クリントン氏優勢とされていましたが、蓋を開けてみると、トランプ氏の隠れ支持者が予想以上に多かったことと、どちらを支持するか特に決めていない人たちの取り込みなど、見えないところでの動きに大きな影響力があったようです。
イギリスのEU離脱が国民投票で決まったときも、一般的な予測と異なりました。
「当事者である国民が選んだ」ことではありますが、アメリカの大統領選も、イギリスのEU離脱も、世界経済に大きな影響を及ぼす出来事です。
そして、その後の政策によっては、為替や金利など私たちの身近なところにも動きが出ます。

現在、住宅購入を計画している方、住宅ローンの借り換えを検討している方は、固定金利、変動金利の選択と、融資実行時期をいつにするのか決めるため、今回の件、動向が気になっておられたかと思います。
今回の大統領選が終わった直後は、為替と金利の動きもユーロがドルに代わった以外はEU離脱の時と同じような感じの動きをして、ドルが売られる → 円が買われる → 長期金利が下がる!?と思われていました。
しかし、フラット35の最低金利(期間21年以上・融資9割以下)を例にとってみると、過去最低金利は、2016年8月につけた0.90%でしたが、大統領選後2016年12月の最低金利は、1.10%に上昇しました。(2016年11月は1.03%)

アメリカの動向だけに影響を受けるのではなく、それまでの日本国内の金融政策、諸外国との関連など、様々な要素が影響を及ぼしていることがわかります。
世の中の動きを見ながら固定金利と変動金利どちらを選択するかの判断は、とても難しい問題です。

固定金利を選択する場合

住宅ローンでは、借入時に毎月の返済額が決まります。今はご存じの通り低金利時代なので、低い金利で固定することができます。今後の返済額を固定することで、ライフプランのシミュレーションがしやすくなる、というメリットがあります。
ただし、変動金利と比べると金利が高く設定されているため、変動金利で試算するよりも毎月の返済額が大きくなる可能性があります。

変動金利を選択する場合

前述の通り、変動金利は固定金利よりも金利が低く設定されています。また、融資時期に金利が高く将来金利の引き下げが予測される場合などは、有利となります。
しかし、融資期間中の低金利の時期にはメリットがありますが、住宅ローンは長期にわたりますので、金利上昇により負担が重くなる可能性があります。

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一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
宅建業従事者
小日向 邦夫

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融資実行時期の金利の状況だけでなく、各ご家庭の将来の状況も、住宅ローンの借り入れや借り替えの選択材料にして下さい。
そして、いくつかの金融機関で住宅ローンの金利や返済プランを比べてみることも必要です。その際には、返済プランが可能かどうか、ご自身のご家庭のライフプランのシミュレーションをしてみるとよいでしょう。返済プランを見るだけではわからない問題点が、ライフプランと組み合わせることで、何か見つかるかもしれません。

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