ホルムズ海峡封鎖による日本の住宅市場への影響

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一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
宅建業従事者
小日向 邦夫 が執筆しました。

2026.04.21

2026年現在、中東情勢や「ホルムズ海峡」に関するニュースが連日のように報じられています。遠い国で起きている地政学的な問題のように感じられるかもしれませんが、実は私たちの「家づくり」や将来の生活に密接に関わっているのです。
日本のエネルギー供給は中東からの原油に大きく依存しており、ホルムズ海峡はまさに日本へエネルギーを運ぶ「大動脈」です。この地域の情勢が不安定になると、原油価格の高騰を招き、それが巡り巡って「建築資材の価格上昇」や、物価上昇を抑えるための「住宅ローン金利の変動」という形で、私たちの家計に影響を及ぼす可能性があります。
「これから家を建てようと思っているのに、本当に大丈夫だろうか?」と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。しかし、過度に恐れる必要はありません。日本の住宅メーカーは過去の危機を教訓に対策を講じており、私たち消費者も、国のお得な補助金制度や最新のデジタルツールを活用することで、十分に負担を和らげることが可能です。本記事では、現在の状況を整理し、安心してマイホーム計画を進めるための具体的なヒントをお伝えします。

1. 原油価格が住宅価格を押し上げる可能性

日本の原油調達は今も中東への依存度が高く、2025年時点では中東依存度が94.0%に達しているからです。輸入先の中心はUAE、サウジアラビア、クウェートで、ホルムズ海峡は日本のエネルギー供給を支える重要な航路です。ここで緊張が高まると、まず原油価格や輸送コストに影響が出やすくなります。

その影響は、住宅市場にもじわじわ及びます。家づくりに使われる部材の中には、断熱材、接着剤、塗料、樹脂部材など、石油化学製品と深く結びついたものが少なくありません。原油高が続けば、こうした資材の価格が上がり、設備や建材の納期にも影響が出ることがあります。実際に2026年4月には、一部の住宅設備で受注調整や出荷調整の動きも報じられました。

  • 住宅設備の納期: TOTOやLIXILといった大手メーカーでも、溶剤や接着剤の不足により、一部で納期調整が報じられました。
  • 断熱材: 石油化学製品である断熱材は、一戸建て1棟分で数十万円のコストアップになるケースもあります。
  • 広範な影響: 壁紙、配管(パイプ)、鉄鋼製品に加え、木材の乾燥燃料費も上昇するため、家全体のコストを押し上げる要因となります。

2.「金利のある世界」での住宅ローン選び

もう一つ見逃せないのが、住宅ローン金利です。原油高そのものが直接ローン金利を決めるわけではありませんが、エネルギー価格の上昇が物価全体を押し上げると、金利環境にも影響します。変動金利は日銀の政策金利や短期金利の動きに影響を受けやすく、固定金利は長期金利の影響を受けます。つまり、資材価格だけでなく、借りるお金のコストも少しずつ変わりやすい局面に入っているのです。

  • 変動金利の現状: メガバンク等の適用金利は、一部金融機関で引き上げの動きが出ています。
  • 安心のためのルール: 金融機関によっては、急激な金利上昇を防ぐ「5年ルール」や「125%ルール」がありますが、金利上昇の影響そのものが消えるわけではありません。

3. これから家づくりを考える人はどうすれば良いのか

こうした状況下でも、賢く立ち回ることで負担を抑えられます。

  1. 大型補助金を検討する: 「住宅省エネ2026キャンペーン」では、新築やリフォームの省エネ化を後押ししています。
  2. 住宅ローンを比較: 住宅購入専門のファイナンシャルプランナーなどに相談することで最適な銀行を見つけられます。
  3. 資産としての視点: インフレ時代には、現金よりも住宅のような「実物資産」を持つことが、お金の価値を守る対策になります。

住宅専門ファイナンシャルプランナーの視点
変化の時代を乗り切るために

私たちは今、「金利」と「物価」が動き出す、これまでとは違う時代に生きています。遠い海峡のニュースは、私たちの家づくりに資材高騰や金利上昇という変化をもたらしているのは事実です。しかし、過度に悲観したり、メディアの見出しに一喜一憂したりして、大切なマイホーム計画を諦める必要はありません。
日本の住宅メーカーは調達ルートの分散化などの企業努力を続けており、政府も手厚い補助金制度で私たちの背中を押してくれています。また、住宅を購入することは、銀行に預けているだけでは目減りしてしまうお金を「資産」へと変える、インフレに対する有力な防衛策でもあります。
大切なのは、正しい情報を知り、便利なツールを上手に活用することです。信頼できるプロのアドバイスを受けながら、余裕を持った資金計画を立てていきましょう。変化の激しい時代だからこそ、冷静に、かつ着実に、ご家族にとって一番安心できる住まいづくりを進めてください。

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一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
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小日向 邦夫

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「住宅購入は人生の中で一番大きな買い物です。自分たちで勉強をしているとしても、やはりプロに相談することが大切だと思います。私の経験から、「中立の立場」の方に相談することは家探しでは大きなポイントになると断言できます。」

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