ファイナンシャルプランナーが解説!住宅ローンの最適な「借入期間」と「繰り上げ返済」の活用術
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執筆者
一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
宅建業従事者
小日向 邦夫 が執筆しました。

住宅購入の際に誰もが悩むのが、住宅ローンの「借入期間」です。多くの金融機関では最長35年でローンを組むことができますが、「定年までに返し終えたいから25年にしよう」「月々の返済額を抑えたいから35年にしよう」など、様々な考え方があるでしょう。
今回は、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、住宅ローンの借入期間と、それを効果的に短縮する「繰り上げ返済」について、そのポイントを解説します。
借入期間の長短によるメリット・デメリット
まず、借入期間を長くする場合と短くする場合、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。
期間が長い(例:35年)
メリット: | 毎月の返済額を低く抑えられるため、家計に余裕が生まれます。教育費や老後資金の準備など、他のライフイベントへの備えもしやすくなります。 |
デメリット: | 総返済額(特に利息負担)が大きくなります。 |
期間が短い(例:25年)
メリット: | 利息負担が少なく、総返済額を抑えることができます。早く完済できるため、老後の安心感にも繋がります。 |
デメリット: | 毎月の返済額が高くなり、家計を圧迫する可能性があります。 |
FPが推奨する「長く借りて、賢く返す」戦略
一見すると、総返済額が少ない短い期間のローンの方が魅力的に見えるかもしれません。しかし、FPの視点では「借入期間はなるべく長く設定し、資金に余裕ができた際に繰り上げ返済で期間を短縮していく」という戦略をおすすめすることが多いです。
なぜなら手元資金(キャッシュ)は、予期せぬ病気や失業など、人生のあらゆるリスクに備えるための「お守り」だからです。毎月の返済額を無理に高く設定して手元資金が枯渇してしまうと、いざという時に対応できなくなってしまいます。まずは毎月の返済を楽にし、余裕資金で「繰り上げ返済」を狙うのが賢い選択です。
知っておきたい「繰り上げ返済」の2つの種類
繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。どちらを選ぶかで効果が大きく変わるため、特徴をしっかり理解しておきましょう。
- 期間短縮型
毎月の返済額は変えずに、返済期間を短くする方法です。繰り上げ返済した金額がすべて元金の返済に充てられるため、将来支払うはずだった利息を大きく減らす効果があります。 - 返済額軽減型
返済期間は変えずに、毎月の返済額を減らす方法です。利息の軽減効果は「期間短縮型」に劣りますが、すぐに月々の家計負担が軽くなるのがメリットです。
それぞれの特徴を比較すると、以下のようになります。
期間短縮型 | 返済額軽減型 | |
---|---|---|
毎月の返済額 | 変わらない | 減る |
返済期間 | 短くなる | 変わらない |
利息の軽減効果 | 大きい | 小さい |
こんな方へおすすめ | 総返済額を減らしたい方 | 目先の支出を抑えたい方 |
ご自身のライフプランと照らし合わせて、どちらのタイプが合っているか選択することが重要です。
住宅専門ファイナンシャルプランナーの視点:住宅ローンは「暮らし」を守るためのツール
住宅ローンの選択は、単なる「家を買うための手続き」ではありません。それは、これから何十年と続く家族の「暮らし」と「未来」を設計するための、極めて重要な財務戦略です。
今回ご紹介した「長く借りて、繰り上げ返済で賢く返す」という考え方の本質は、家計に「柔軟性」と「選択肢」を持たせることにあります。毎月の返済額を低く抑えることで生まれる心の余裕は、計り知れません。子どもの習い事や家族旅行といった日々の豊かさを大切にしながら、収入減や急な出費といった不測の事態にも対応できる「守り」の強さを得ることができます。
そして、「繰り上げ返済」は、家計が順調な時に使える攻めのカードです。目標を持って貯蓄に励み、効果的なタイミングで繰り上げ返済を行うことで、自らの手で将来の負担を軽減していく。このプロセスは、家計管理への自信にも繋がるでしょう。
住宅ローンを「返さなければならない重荷」と捉えるのではなく、「自分たちのライフプランを実現するための心強いツール」と捉え直してみてください。そのためにも、目先の金利や返済額だけで判断するのではなく、ご自身の家族構成、働き方、将来の夢などを総合的に見つめ直し、長期的な視点でシミュレーションを行うことが不可欠です。専門家のアドバイスも活用しながら、ぜひご家庭に合った最適なプランを見つけてください。
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ご相談者様の声
「住宅購入は人生の中で一番大きな買い物です。自分たちで勉強をしているとしても、やはりプロに相談することが大切だと思います。私の経験から、「中立の立場」の方に相談することは家探しでは大きなポイントになると断言できます。」

おはなし:Iさん(埼玉県白岡市)
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よくある質問ベスト6
ご相談者様の声
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Tさん(埼玉県さいたま市北区)
住宅メーカーから紹介されたFPとは違って、中立な立場でアドバイスをしていただき満足の住宅を購入することができました。
Nさん(千葉県千葉市)
専門家の声
住宅購入はとても大きな買い物なのでファイナンシャルプランナー(FP)に無料相談できるという仕組み(おうちの買い方相談室)はご相談者様にとって安心できる内容だと思います。
私も注文住宅の購入時に相談させてもらい非常に助かりました。
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