ファイナンシャルプランナー(FP)がお伝えする、令和7年最新!住宅資金贈与の非課税措置について
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執筆者
一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
住宅購入カウンセラー
ファイナンシャルプランナー(FP)
宅建業従事者
小日向 邦夫 が執筆しました。

2024年の税制改正において、「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」(以下「住宅資金贈与の非課税措置」)の適用期限が3年間延長され、2026年末まで利用可能となりました。現在マイホーム購入を検討中の方は、タイミングが合えばこの非課税措置を活用できる可能性があります。ぜひご自身が対象となるか確認してみてください。また、制度の内容にいくつか変更点もありますので、本コラムでは「住宅資金贈与の非課税措置」の最新情報をご紹介します。
「住宅資金贈与の非課税措置」とは?
まず、「住宅資金贈与の非課税措置」について簡単にご説明します。直系尊属(親や祖父母など)から住宅の購入や増改築のための資金援助(贈与)を受け取った場合に、一定金額まで贈与税がかからない制度です。2009年に開始された当初は非課税枠500万円からスタートし、その後制度内容にさまざまな変更が加えられてきました。最新の税制改正(令和6年度改正)で決定した特例内容は以下のとおりです。
1.非課税で受け取れる贈与額の上限(非課税限度額)は最大1,000万円
父母や祖父母から受け取る住宅取得資金について、一定の要件を満たす住宅であれば最大1,000万円まで、その他の一般的な住宅であれば500万円までが非課税となります。住宅の種類によって非課税枠が異なり、要件を満たす高性能な住宅(※1)の方が非課税枠が大きく設定されています。
| 住宅の種類 | 非課税枠(贈与税非課税限度額) |
|---|---|
| 一定の省エネ・耐震等の基準を満たす住宅(※1) | 1,000万円 |
| 上記以外の一般住宅 | 500万円 |
※1 断熱性や省エネ性能、耐震性など所定の基準を満たした良質な住宅のことです。2024年以降の新築住宅では、従来の「断熱等性能等級4以上または一次エネルギー消費量等級4以上」から、「断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上」(いわゆるZEH水準)と条件が厳しくなっています。
2.適用期限(贈与を受ける期限)は2026年12月31日まで
改正前は2023年12月31日までとされていましたが、令和6年度税制改正により3年延長され2026年(令和8年)12月31日までが期限となりました。つまり、2024年から2026年末までの間に行われる住宅資金の贈与について本非課税措置を利用できることになります。
3.対象となる住宅物件の主な条件(贈与資金で取得・増改築する住宅が以下の要件を満たす必要があります):
- 日本国内にある住宅であること
- 住宅の登記簿上の床面積が40㎡以上240㎡以下であること(マンションの場合は専有部分の床面積)。かつ、床面積の2分の1以上が自己の居住用であること。
- 贈与を受けた本人(受贈者)が自ら居住するための住宅であること。別荘用など生活の本拠とならない住宅は対象外です。
- 新築または購入の場合は次のいずれかに該当すること:
- 建築後未使用(新築未入居)の住宅であること
- 中古住宅の場合、昭和57年(1982年)以降に建築された住宅であること
- 中古住宅で昭和56年以前築でも、耐震性能が現行の基準に適合していると証明された住宅であること(※既存住宅の耐震診断書などで安全性を証明できるもの)
- 増改築(リフォーム)の場合は次の要件をすべて満たすこと:
- 増改築後の住宅の床面積が40㎡以上240㎡以下で、かつその半分以上が居住用であること
- 増改築工事が一定の施工要件を満たし、増改築等工事証明書や確認済証の写し等で証明できること
- 増改築に要した費用が100万円以上であること(※増改築費用の半分以上が居住部分の工事費である必要があります)
4.贈与を受ける人(受贈者)の年齢要件
贈与を受ける人は、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上である必要があります。2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられたことに伴い、以前は20歳以上だった年齢要件も18歳以上に緩和されています。
5.贈与を受ける人(受贈者)の合計所得要件
贈与を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であることが条件です。(※2022年改正前と同様です。なお床面積40~50㎡の住宅を取得する場合は受贈者の所得1,000万円以下という特例条件があります。)
6.居住要件(入居期限)の制限
贈与を受けた住宅には、原則として翌年の3月15日までに居住を開始する必要があります。贈与を受けた年の翌年3月15日までにその家屋に実際に入居していない場合、この非課税措置の適用を受けることはできません(やむを得ない事情がない限り)。スケジュールに遅れが生じないよう注意しましょう。
最近は高い省エネ性能を持つZEH対応住宅などの高性能住宅も増えており、比較的取得しやすくなっています。2024年以降~2026年までに住宅購入を予定していて、ご両親や祖父母から資金援助を受けられそうな場合は、ぜひ今回ご紹介した「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」の対象となるか確認してみてください。贈与を受けられる場合、資金計画次第ではこれまでより高い予算で住宅購入が可能になるケースもあります。住宅会社や不動産会社に行く前に、ぜひ住宅購入専門のファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみることをおすすめいたします。
一般社団法人 住宅購入支援協会 代表理事
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